IAM(Identity and Access Management)ユーザーの作成と設定は、AWS環境でセキュリティとアクセス管理を行う上で重要なステップです。IAMユーザーを使うことで、個々のユーザーに対して権限を細かく設定し、AWSリソースへのアクセスを制御できます。

1. IAMユーザーの作成方法

手順:

  1. AWSマネジメントコンソールにログイン: まず、AWSのマネジメントコンソールに管理者アカウントでログインします。
  2. IAMサービスに移動: コンソール上部の検索バーに「IAM」と入力し、IAMサービスにアクセスします。
  3. ユーザーを作成:
  4. アクセスタイプを選択:
  5. アクセス権限を付与:
  6. オプション設定(タグの追加): ユーザーにタグ(キーと値のペア)を付与し、ユーザーの管理や識別を容易にできます。
  7. 確認とユーザー作成: すべての設定を確認し、ユーザーを作成します。プログラムによるアクセスを有効にしている場合は、アクセスキーとシークレットアクセスキーが表示されます。この情報は一度しか表示されないため、必ずダウンロードするかコピーして安全な場所に保管してください。

2. IAMユーザーの設定

1. ポリシーのアタッチ(権限の設定):

IAMユーザーには、どのAWSリソースにどのようなアクセス権限を持つかをポリシーを使って設定します。ポリシーはJSON形式で記述され、許可・拒否するアクション、対象リソース、条件を細かく指定できます。

例: S3バケットへのアクセス権限を与えるポリシー

{
  "Version": "2012-10-17",
  "Statement": [
    {
      "Effect": "Allow",
      "Action": "s3:*",
      "Resource": "arn:aws:s3:::example-bucket/*"
    }
  ]
}

2. MFA(多要素認証)の設定:

ユーザーのセキュリティを強化するために、MFAを有効にします。MFAは、ユーザーがログインする際にパスワードに加えて、一時的なコードを入力する必要がある二段階認証です。